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労災保険・雇用保険

合同会社設立後における労災保険・雇用保険の取り扱いについて

合同会社を設立するに際しては法務局における登記の手続きが必須となるのは言うまでもないことですが、設立後にも官公署へのさまざまな手続きが必要となります。具体的には税務・健康保険・厚生年金・労災保険・雇用保険などがこれに当たります。
ただ注意が必要なのは、税務・健康保険・厚生年金の3つについては合同会社設立と同時に手続きが必要となる(事業をまったく行っていなければ話は別ですが)のに対し、労災保険及び雇用保険については必ずしもそうではないということです。結論からいえば、合同会社を設立しても従業員を雇っていなければ加入手続きは不要となっています。

労災保険は業務上の事故や傷病、雇用保険は失業を理由としてそれぞれ必要な給付を行う公的保険制度ですが、その対象はあくまでも被用者、つまり事業主に使用される者です。
ですからたとえば代表社員1人で合同会社を設立したような場合は、被用者が存在しません。そのため加入の必要はなく、また加入したくてもできないということになります。この点は代表者であっても法人に使用される者と見なす健康保険及び厚生年金とは取り扱いが異なるので注意が必要です。
したがって、合同会社が労災保険及び雇用保険へ加入するための手続きは従業員を雇い入れたときに初めて行えばよいということになります。

なお、この2つの保険制度はセットで加入手続きを行うのが通例ですが、その方法はいささか異なります。
まず労働保険については、所轄の労働基準監督署に労働保険関係が成立したことを届け出ます。ただし個々の労働者すなわち従業員に関する届け出は行いません。これは、いったん労災保険の適用事業所になるとそこに働くすべての労働者が加入対象になるからです。
一方、雇用保険の方は適用事業所となる旨の届出を所轄の公共職業安定所に行いますが、この際個々の従業員を被保険者とするための資格取得届を合わせて提出し、被保険者証を受け取ります。

この違いは、雇用保険においては同じ事業所に勤めていてもその働き方によって被保険者になる人とならない人がいるためです。
一般に、雇用保険の被保険者となるには同じ事業所に継続して31日以上連続して雇用されることが見込まれ、かつ1週間の所定労働時間が20時間以上である必要があります。したがってごく短期間のアルバイトや勤務時間の短いパートタイマーなどは除外されます。また雇用された時点で満65歳以上の者も加入対象とはなりません。
したがって公共職業安定所において手続きをする際は、従業員のうちから被保険者に該当する者のみに係る届出を行うことになります。